2010年10月07日

大島邸 最後の懇話会、移築保存 12日に市長へ報告

昨日の「第4回 大島邸の活用を考える懇話会」関連の記事が
新聞各社取り上げてくださいました。



朝日新聞 10/7 朝刊

旧大島邸「3年内に城内移築」
懇話会が結論

バトンは唐津市・議会へ

 唐津市西城内の旧大島邸の解体計画を巡り、市民の意見を聞く「旧大島邸の活用を考える懇話会」の第4回会合が6日あり、「全面的に移築保存」するとの結論をまとめた。馬渡雅敏会長が12日、坂井俊之市長に報告書を提出する。これを受けて、市は11月に旧大島邸の解体工事に着手する予定だが、解体後の移築復元には新たな予算措置が必要で、提言が実現できるかどうかは市と市議会の対応がカギになりそうだ。
 最終回となったこの日の懇話会では、前回の会合で「移築保存」で合意したのを受けて、市に提出する報告書案を巡って意見を交わした。移築先は、旧高取邸などがある城内地区が望ましいということで一致。移築後の活用方法については、観光資源としてだけではなく、「唐津の歴史や文化を学習・体験できる場」とすることなどが新たに盛りこまれた。
 問題となったのは、旧大島部を解体、保管した後の移築の時期。懇話会アドバイザーの西和夫・神奈川大名誉教授が「解体した部材(材木)は時間を置くと、暴れてしまって簡単には組み上げられなくなる」と、できるだけ早い時期の組み立て再現が必要だと指摘。具体的には「3年以内」と述べた。このため、財源の活用しやすい時期に加えて、「復元部材の変形など技術的な観点」も考慮して時期を決めることにした。
 また、移築保存のための市民の寄付などによる基金の設置、施設の管理・運営に「市民協働」の仕組みを採り入れるなどの点も報告書に盛りこまれた。移築場所については今後、市役所内に設けられる委員会などで決めるという。
 会合に出席した大塚稔教育長は、報告書がまとまった後、「趣旨を尊重してできるだけ実現できるような道を探っていきたい」と述べた。


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佐賀新聞 10/7 朝刊

旧大島邸、移築先は城内地区に
 懇話会が最終報告案


 佐賀県唐津市の大志小改築に伴う旧大島邸の移築保存について、活用策を考える懇話会は6日、移築先を城内地区とし、市民らが利活用できる施設とすることなどを盛り込んだ最終報告書案をまとめた。12日に市に提出する。

 懇話会は4回目。前回までに建物全体を移築保存することで意見が一致したことを踏まえ、馬渡雅敏会長が用意した報告書案に沿って議論した。

 移築場所は、武士住宅の面影を残すことや、旧高取邸などと一体となった観光資源と位置づけ、城内地区とした。庭園の石灯籠(どうろう)やつくばいなどもできる限り移築することも盛り込んだ。

 移築時期は市の財政に配慮し「(合併特例債など)有利な財源を効果的に組み合わせて活用できる時期」としながらも、建材の変形なども考慮してできるだけ速やかに基本構想を策定するよう求めることにした。アドバイザーの西和夫神奈川大名誉教授は「解体後3年内にできればいいと考える」とした。

 移築後の管理運営については、市民の意見が繁栄できるよう市民協働の仕組みを取り入れることを提言。「歴史や文化を学習・体験できる場として市民や観光客が利活用できる施設とする」とした。

 西名誉教授は「邸と大島小太郎に付随する古文書などが豊富に残っており、邸と資料を活用すれば今後のまちづくりや観光にも役立つ」との報告書を作成。懇話会の報告書とともに市に提出する。

 市は10月中旬を予定していた邸の解体を11月に変更、工期は1月中旬までの予定。大塚稔市教育長は「報告書が提出されれば、関係部局と相談し、できる限り実現できる道を探っていきたい」と話した。


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読売新聞 10/7 朝刊

旧大島邸移築保存、唐津市長に報告へ
懇話会最終会合


 唐津市西城内の大志小校舎改築に伴って解体される旧大島邸の活用を考える懇話会(馬渡雅敏会長、12人)の最終会合が6日開かれ、邸の移築保存という報告書をとりまとめ、12日に市長と教育長に提出することにした。これを受け市は近く、移築保存に関する基本構想委員会(仮称)を発足させ、移築の規模、具体的な活用策などを決める。
 報告書では、旧大島邸について、全国的に見ても第一級の近代和風建築物であり、多くの観光客をひきつけている唐津の歴史的街並みに付加価値を与えるなどと評価。移転先は、武士住宅の面影を残す城内地区を望むとし、時期についてはできるだけ速やかにとした。懇話会アドバイザーの西和夫神奈川大名誉教授は、解体した部材が変形することなどから3年以内が適当と指摘している。
 基本構想委は、懇話会のメンバーらにも入ってもらう方針で、移転先やその土地利用などを決める。報告書に盛り込まれた基金の設置、市民協働の仕組みを取り入れる管理・運営などについても具体的に詰める。
 旧大島邸は、邸内にある約300本の樹木が今月末から伐採、移植が行われ、建物は11月上旬にも解体が始まる予定。

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西日本新聞 10/7 朝刊

移築保存意見書
唐津市に提出へ
「旧大島邸」活用懇話会


小学校の校舎新築に伴い解体が決まっている唐津市西城内の「旧大島邸」の今後の活用法を考える懇話会が6日、同市大名小路の唐津商工会館であり、「全面的に移築保存すべき」との意見を最終的にまとめた。懇話会は今回で終了し、12日に意見書を市に提出する。市は11月上旬から同邸解体に着手し、懇話会の意見を参考に活用法も検討する方針だ。
 解体は懇話会のアドバイザーを務めた西和夫神奈川大名誉教授が監修する。西教授は「部材は時間を置くと変形し、活用が困難になる。邸宅の復元工事は3年以内がめど」と注文を付けた。
 また活用法については、①まちなかの観光資源②唐津の歴史、文化の学習の場とし、管理・運営については、市民による基金の設置を挙げた。馬渡雅敏会長は「市は、唐津を大切に思う市民の意見を十分にくみ上げてほしい」と話した。


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以上。移築保存という線で大島邸を残すという意見書を12日に市長に提出され、それから市や議会が判断するという運びのようです。

まだ移築保存が決定したわけではありません。


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大志小学校の新校舎設計に関しては全く変更される気配はありません。
大島邸完全移築保存が決まれば、解体部材の一部を使って作法室を作るという、行政が言われる「生かし取り」は出来なくなります。

5日の佐賀新聞「私の主張」に投稿された方の考えが普通なら正論なんですが、多額の補助金がらみの学校建設。額が多くなればそれだけ市税もつぎ込まなければならないのですよ。「これだけ多額の費用をかけて新しい校舎を作れるんだから、文句ないよね。」と教育委員会がPTAや地域住民に言い含めて有無を言わせないような感じ。実はおかしな話です。大島邸問題はもっと根が深いような気がしています。




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Posted by 珠取  at 11:02 │Comments(0)文化・教育

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